出版社コメント情報
本書は、この世界的不況を引き起こした経済政策と不況を過酷な「大恐慌」に転じた要因について述べる。 この不況を引き起こした責任は合衆国のおこなった政策にあることはほぼ間違いなく、そして金本位制が経済収縮を世界中に拡大した。さらに、多くの国で金融システムが弱体化したこと、それにいくつかの国では金本位制を維持しようと試みられたこと、これらが重なり合って不況を「大恐慌」にしたのである(「日本語版への序文」より)。 大恐慌の具体的な諸相を当時の記録から豊富に再現し、さらにマクロ経済学活性化の視点から当時の経済政策を分析する。