出版社コメント情報
本書は、先進国と途上国が共に直面している持続可能な開発をめぐり、草の根民活に注目して「地域コミュニティの環境経済学」を創設する最先端の研究成果である。宇宙船地球号の共生、社会的責任論、開発戦略とソーシャル・セイフティーネット、少子高齢化と出生率回復、人口増加と環境負荷、ジェンダーとリプロダクティブヘルス、地域経済と家内工業、再生可能エネルギーと京都メカニズム、熱帯林とローカルコモンズ、リサイクル・ゴミ輸出を含めた汎アジア循環型社会に関する9章から構成され、図表200個以上、写真30枚以上を所収する大著である。 近年、地域コミュニティやNGO・NPOなど草の根援助が注目されているが、本書は具体的なデータを基にして厳密な議論を展開し、開発と環境保全のあり方を提唱する。それは新たな「草の根民活論」の構築であり、世界を網羅するデータに裏付けられた明確な論理的・実証的研究である。研究者・学生だけではなく、各種機関、経営・市民活動に関わる諸氏にも有益な書籍である。