中原の武林では二つの勢力が覇を競っていた。一つは孫玉伯が率いる“孫府”、もう一つは万鵬王 の“十二飛鵬幇”である。その両者の境界でいわば緩衝地帯として繁栄している悪所が“快活林”。賭場、娼館を有するこの魔窟を一手に切り盛りしているのが高の姉御と呼ばれる美貌の女、しかし裏では自分に忠誠を誓う4人の刺客を従え、高額の暗殺を請け負って大金を得ていた。野望に満ちた高は、孫玉伯が実の息子以上に信頼する右腕、律香川と共謀し周到なる“孫府”陥落計画を練り上げる。高は刺客の一人、葉翔を“孫府”に送り込むが、そこで彼は孫玉伯の娘、孫蝶と恋に落ちてしまう。刺客としては致命的な人の心を取り戻してしまった葉翔に、もはや高の元で仕事を続けるのは無理なことだった。敵味方入り乱れるなか、高は第二の刺客、孟星魂を“孫府”に潜り込ませる。そして律香川が仕掛けた陽動作戦によりついに“孫府”と“十二飛鵬幇”は血を血で洗う全面戦争に突入する。果たしてこの戦乱の武林を最後に制するのは誰か！？