出版社コメント情報
痴呆症老人が起こす問題行動の対応に戸惑う最大の原因は行為の成り立ちが理解出来ないことにある.そこで著者は痴呆行為の「成り立ち」を模索してみる.すなわち仮りに,老人性痴呆が老化の延長線上にあるとすれば,痴呆行動の原点も老化に伴って変化する行動の延長線上にあるはずである.そのような視点から,老化による記憶や思考の変化が痴呆行為の成り立ちとどのようなつながりを持っているのかを検討する. 介護士,看護師,医師が介護をしている家族に対し,どのように痴呆老人の問題行動を理解させ,納得できる指導を行うか,その成因と理解のヒントを本書は与えてくれる.