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食を通じて、人類は大きく進化をしてきた。狩猟から農耕へ。農耕を支配する層へと権力も移っていった。やがて、食はフランスにより文化へと高められ、アメリカでは産業の効率化が図られ、食品加工産業が勃興した。栄養学も進化したが、全世界でみると豊な人々、貧しい人々、飢餓に苦しむ人々も存在している。未来に目を向けると、90億人以上の人口を養うためには昆虫食が出てくるだろうし、人のロボット化が進むと人が食を必要としなくなる時代がくるかもしれない。食は、人間の文化・経済・宗教・政治・テクノロジー・社会・性と密接に結びついたものなのだ。食の歴史をひもとき、未来への導線を描くことで、人間とは何か、我々はどこに向かおうとしているのかがわかる。食の歴史は栄光だけではない、個食のために社会の断絶や人類の進化が大きく変わる可能性を秘めている。アタリによる人類の預言書といっていいだろう。