平成２０年の厚生労働省の調査では、うつ病と躁うつ病の患者はこの１０年で倍増し、１００万人を超えた。うつ病患者のメインは３０～４０代の働き盛り。仕事を続けられるか休職するか、辞めなくてはならないかで、その悩みは奥深い。うつ病の治療と言えば投薬中心のなか、著者・備瀬医師のクリニックは、都内でも数少ない回復期のうつ病患者の職務復帰訓練（リワークプログラム）を行なっている。「うつ病は必ず治り、仕事に戻れる」と語り、当プログラムを経て復職後に再発する人もほとんどいないという。そこでは何が行われているのか、仕事を続けられる人、続けられない人の違いは何なのかを、うつ病・新型うつ・躁うつ病、気分変調障害・発達障害の場合など豊富な事例とともに解説。うつ病を治し仕事に戻る光明となる一冊。