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アカデミー作品賞をはじめて七つという数多くの賞をとり話題を呼んだ名作である。ブロードウェイの裏側を描いてワクワクする面白さに満ちている。
■第23回アカデミー賞
作品賞、助演男優賞、監督賞、脚色賞、衣裳デザイン賞2名、録音賞受賞
監督:ジョセフ・L・マンキウィッツ
原作:ダリル・F・ザナック 脚本:ジョセフ・L・マンキウィッツ
出演:アン・バクスター、ベティ・デイヴィス、
ジョージ・サンダース、ゲイリー・メリル、マリリン・モンロー
■1950年・モノクロ・アメリカ作品
■PDD-118/約138分
ブロードウェイで人気抜群の大女優、マーゴのもとにイヴというファンが訪れる。彼女の気の毒な半生に感動した大女優は、彼女を養うことにした。しかし、彼女はあまりに気が利きすぎる。ふと不安になった大女優マーゴはイヴを他所へあずける事にする。イヴはあらゆる手を使ってマーゴの女王の座を狙おうとする。まずマーゴの代役となり、次はマーゴ専門の脚本家を色仕掛けでたらし込み、脚本家の妻を脅迫してマーゴの舞台出演を休ませ、自分が身代わりに舞台に立つ。その日を計算して批評家たちを招待し、見事な演技を示してスターへの階段を駆け登る。そして演劇界最高のセーラ・シドンス賞を受賞する。実にうまくフラッシュ・バックとナレーションをリレー式に綴った脚本のうまさ。人間描写の細やかさ。監督のジョセフ・L・マンキウィッツの見事な演出は映画史に残るものであり、ラストのどんでん返しや鏡を使った場面などは、私の演出に大きな影響を与えてくれた。小さな役でマリリン・モンローが出演しているのも話題になった。