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あのマーロン・ブランドで一躍有名な作品だ。そればかりか、ヴィヴィアン・リーがイメージを変えて熱演を見せた。この演技でアカデミー賞を獲った。衝撃的な名作である。
■第24回アカデミー賞
主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、美術監督・装置賞受賞
監督:エリア・カザン
原作・脚本:テネシー・ウィリアムズ
出演:ヴィヴィアン・リー、マーロン・ブランド、
キム・ハンター、カール・マルデン
■1951年・モノクロ・アメリカ作品
■PDD-144/約122分
原作はアメリカ現代文学の祖、テネシー・ウィリアムズが書いた舞台劇の映画化である。この舞台劇はブロードウェイで大変な話題となった。その時に注目をあびたのがマーロン・ブランドであった。これだけの話題作をハリウッドがほうっておくわけはない。すぐさま映画化権を買いとり、映画化に際しても舞台と同じ監督、エリア・カザンをよびよせた。舞台では名匠でも果して映画化に際して映像への才能はあるのか。心配する者もいた。しかし結果は見事なもので、カザンは映画監督として地歩をしっかりとふみ出したのである。問題はヒロインのブランチ・デボア役のキャストであった。最初は「遥かなる我が子」でアカデミー賞をうけたオリヴィア・デ・ハヴィランドに交渉がなされた。しかし彼女(「風と共に去りぬ」のメラニー役)はブロードウェイからのオファーの方を選び、結局ヴィヴィアン・リーに白羽の矢が立ち、オスカーに輝くという運命の輪舞も裏側に隠されている。