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建築がうごきだす、サスペンスフルに、エモーショナルに! 建築家・鈴木了二は、建築・都市があたかも主役であるかのようにフィルムに現れる映画作品を「建築映画」と定義する。この「建築映画」というジャンルの出現により、映画は物語から解き放たれていきいきと語りだし、眠っていた建築性が目を覚ますという。 本書でとりあげられる建築映画作家は、ジョン・カサヴェテス、黒沢清、青山真治、ブライアン・デ・パルマ、二人のジャック(ジャック・ターナー、ジャック・ロジエ)、ペドロ・コスタの7人。鈴木了二が建築と映画、その記憶のアーカイヴのあいだを自在にいききし、両者の本質がぬっと姿を現すその瞬間、現在の時間・空間を思考する可能性のありカが発見される。ヴァルター・ベンヤミン、ロマン・バルト、またパノフスキーやマーク・ロスコの言葉にも導かれながら鈴木了二が発見する、建築と映画のまったく新しい語り方。 映画監督、黒沢清、ペドロ・コスタとの対話も収録。