出版社コメント情報
井野辺茂雄『富士の信仰』(1928) と、岩科小一郎『富士講の歴史』(1983) 以降、多くの史料が発見され富士信仰への研究は大きく進歩した。 著者は、角行藤仏(かくぎょう・とうぶつ/1541-1646)にはじまる独創的な富士信仰の一派を「角行系」と定義し、さらに初期角行系・月行系・富士講・法家系・富士講系教派神道(扶桑教・実行教・丸山教)に細分し、彼らの歴史と思想に肉迫する。 富士講独自の文字をはじめ固有名詞にはできるだけ振り仮名を付し、平易な文章と多くの図版を駆使し、近世から現代までの富士信仰の通史を描く。