出版社コメント情報
お祓いをし、占いにもすがった鬱屈精神科医=春日武彦自身による人体実験シリーズ、 待望の最新刊。バッド・エンディングに向かって行く話。もしくは主人公たちがどんどん堕ちて行く話は、相対しているハッピー・エンディングの話と基本!その作り方は同じだ。 様相が違うだけだ。でも癒されるのは、どちらを観た時なのか<? br>リアルな狂気は時に、吹き出してしまうくらい滑稽だったりする。 妄想を独創だと思い込んだひとりよがりだったり、目立ちたがり屋の迷惑行為だったり……そんな症例の数々を精神科医・春日武彦は診察(観察)?してきた。そしていくつもの著書で心の闇を、摘出してきたのだ。しかし――先生が自宅にひきこもって、偏愛する怪奇でホラーな小説・映画の世界に浸ってみたら、 何と自身の深刻な病い=怪物に出会ってしまった!本書はハウツーでも自己啓発でもない。 人生の役にはまったく立たない。ここには、人間と怪物のあいだの共感だけがある。しかしその悲しみは、人生の核心なのかも知れない――。