出版社コメント情報
八旗は中国清代に満洲人が属した社会・軍事組織を指す。従来は八旗を各々独立した存在とみる分権制的理解が行われていたが、本書は経済、行政、軍政の面から検討し、八旗が限られた労力と物資を最大限に活用するために強力な中央管理のもとで運営された制度であることを明らかにすることで、通説を覆し、同時代の新しい歴史像を提供する。連旗制論批判. 経済的背景. 財政構造. ニルの構成と運営. 軍事的背景と戦略. 軍隊の編制と指揮・管理. 政治構造とエートス. 新しい秩序の創出. 入関後における八旗制度の変化. 清朝入関以前のハン権力と官位〈hergen〉制. 清朝入関以前における漢人官僚の対政治的影響