出版社コメント情報
ポケットモンスター(ポケモン)事件はテレビのアニメ番組が国内の広範な地域に放映され、その中の刺激的な一部映像によって700人に及ぶ若年者が全国で光感受性発作を同時多発するという、それは史上かつてない出来事であった。さらに、厚生省の研究報告書によると、アニメ番組を見ていた人の10.4%が眼・頭痛、不快気分などの健康被害を呈したと推測される。これはきわめて現代的問題をはらんだ前代未聞の大事件である。原因、光感受性発作の発症機序、防止策などについて私見を述べ、若干の論述を重ねて、以上の事実経過、問題点を整理し、光感受性発作だけでなく、これから次第に増えるであろうテレビやコンピューター画面の映像による健康被害、その防止策などについて、できるだけ平易に解説することを目的に、本書の刊行を望んで筆を執った。