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集団の精神病理

集団の精神病理

商品コード:X1009784880028002

  • 著者柏瀬宏隆/編著
  • 出版社名新興医学出版社
  • ページ数124P 21cm
  • ISBN978-4-88002-800-2

販売価格2,530円(税込)

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出版社コメント情報

(編者序文より抜粋、一部改変)心理学や社会学の分野においては、集団の心理や群集心理を取り扱った書籍はある。グループダイナミックス、個人と集団、パニック、うわさ、デマ、などに関する物である。しかしながら、精神医学の分野においては、もっぱら個人の精神病理が取り上げられてきた。集団の精神病理についてまとまって取り上げた書籍は、見あたらないようである。現代でも「集団の狂気」とも言うべき病態がマスコミを賑わせている。一人では不可能な、集団の力学によって初めて可能となるような、「狂気」であり「異常行動」である。本書は、そのような集団の精神病理を精神医学的にまとめたものである。以下に本書の概略をまとめる。編者のものは、既論文に最近10年間の研究の特長を追加し書き改めたもので、感応精神病についての概説であり入門編である。以前の特徴(憑依感応型が中心)と最近の10年間の特徴(妄想感応型が中心)とを比較して読んでいただければ幸いである。清水光恵氏は、感応精神病の研究について、古今東西の文献を紹介、文化的かつ時代的考察も加えている。日本における変化として、「戦前は憑依状態が多く、戦後は時代が下がるにつれ被害妄想が中心になる」点を、実証的に確認した。高橋祥友氏は、フィクションが誘発した群発自殺の例(近松門左衛門と心中世話物、ゲーテとウェルテル効果)や、実際の自殺が引き起こした群発自殺の例(アイドル歌手の自殺、ウィーンの地下鉄の自殺)を、たいへん興味深く述べており、群発自殺の予防のためのマスメディアに対する自殺報道のあり方も提言している。玄東和、張賢徳の両氏による「ネット心中」では、はじめに現代のインターネット社会に至るまでの青年期の特徴を歴史的に触れ、次いでインターネット社会におけるコミュニケーション様式・集団心理や自殺関連サイトの問題点、ネット心中における呼びかけ人と追随者の特徴を述べ、そして終わりにネット心中への予防策が具体的に提案されている。集団の精神病理と関連して、インターネット社会の闇の部分を照射している。西田公昭氏は、社会学者である。氏はオウム真理教事件や統一協会をめぐる裁判に実際に関与されただけ会って、カルト集団とマインド・コントロールの恐るべき実態を暴き出している。破壊的カルトは宗教集団を装う点、マインド・コントロールの本質はビリーフ・シス