出版社コメント情報
くり返す政治危機を乗り越えてきたタイ国。現在も又,クーデタ以後の新政権の目指すところが問われている。現バンコク王朝初期からの歴史を踏まえて,そのタイ社会の現在を解き明かす。タイ・東南アジアを研究する学生・専門家・政府機関必携の,現代タイの基本図書。著者夫妻が1992年の政治危機にさらされながら著した初版(1997年刊)を,タイが危機を乗り越えた後,2001年に大幅に改訂した版から翻訳。タイの国際派知識人であるパースック氏とイギリスの研究者ベーカー氏との国際的共著。第Ⅰ部は地方と農民の定住・開拓について。第Ⅱ部では3・4・5章は資本の蓄積に力点をおいた都市経済の成長を追究,第6章はそれに伴って成長した労働市場と労働運動の過程を述べる。第Ⅲ部はバンコク王朝の初期から2001年の新千年紀の最初の選挙までの政治発展を追跡。