出版社コメント情報
オスマン帝国近世の,在地社会の基本構造とその崩壊を描ききる。世界のトルコ史研究者の中で活躍を続ける著者のライフワーク完成。18~19世紀初頭のオスマン・トルコ語文書を縦横に駆使して書かれた本書は、「宗教・民族」紛争にゆれる現代「中東問題」の歴史的理解へ示唆を与えると共に、トルコを中心に、中東・バルカンの「地方名士」(アーヤーン)に対する具体的で鮮明なイメージを提供。同時に日本の豪農、中国の郷紳、そしてイギリスのジェントリーなどとの「比較ジェントリー論」に向けての問題提起を試みる書でもある