出版社コメント情報
本書は、Benjamin Wiker & Jonathan Witt、 A Meaningful World: How the Arts and Sciences Reveal the Genius of Nature (Downers Grove、 Illinois: InterVarsity Press、 2006) の(わずかに省略したパラグラフはあるが)完全訳である。 2人の著者はともに、我々の最初の訳書『進化のイコン 破綻する進化論教育』の著者ジョナサン・ウエルズと同じく、アメリカのインテリジェント・デザイン(ID)運動の総本山ともいうべきシンクタンク「ディスカヴァリー・インスティテュート」の上級研究員である。 数多いID関係書の中で、まずこの本を選んで翻訳を試みた理由はいくつかある。一つには、この本が副題や目次からもわかるように、理系・文系両方にまたがって広い視野から論じた、いわば学問革命論だからである。それは今日の学問全般の前提となっている唯物論的還元主義に対する根底的改革案である。今日の唯物論文化とそれに根ざす学問体制が、これでよいと本心から思っている人はいないと我々は信ずる。ここにID理論ないし運動の真髄が現れていると言ってよい。IDとは、ただ単に事を構えてダーウィニストと争うとか、自分たちの考え方を説明して能事終われりとするものでないことが、この本によってよくわかるだろう。