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モンゴル・チベットに古くから伝わる英雄叙事詩「ゲセルハン」を下敷きに、モンゴル高原に暮らす少年ジョルの数奇な運命を描くファンタジー。モンゴル在住の女性作家が、日本語で書き下した大作です。純朴で雄大なモンゴルの自然、思いやりにあふれた人々の暮らしが、ドラマティックなストーリー展開とともに見事に描かれていて、ドキドキハラハラ読み進められる物語です。(あらすじ) 天の息子ゲセルは雲の鳥に乗って人間世界に下り、草原の民チャルキンとアロンの息子、ジョルとして生まれる。ジョルの持つ不思議な力に周囲の人々は圧倒されながらも、人々はジョルの純朴な心に惹かれ、この地を長年支配してきたマンゴス(悪魔)に立ち向かう勇気を得る。そしてゲセル自身もまた、自分の宿命の謎を一つ一つ解き、真の事実に辿り着く。