出版社コメント情報
日本臨床電子顕微鏡学会は、ヒトゲノムプロジェクトが完了したこれからの時代に向けて、学会モノグラフ「病気の形態学」を編纂しました。多くの病気の責任遺伝子が次々と発見されていますが、病気の多くは、特定の細胞や重要な臓器・組織に不可逆的な構造変化を起こし、生理的な生体の機能が障害された結果として生じます。 遺伝子の変化が、どのようにして細胞や臓器・組織の構造の変化を起こし、生体の機能を障害するのかを解析し、ゲノムと病気の間をつないで、「病気のしくみ」の解析を進める学問が新しい時代の「病気の形態学」なのです。 細胞の構造と機能、主な病気の総論にはじまり、多くの主要な「病気の形態学」の各論を盛り込んだ本書が、遺伝子時代の「病気のしくみ」の理解に役立つことを期待します。