出版社コメント情報
本書は、第12代弘前大学長遠藤正彦先生が在任した10年間に、学内外で行われた様々な催しで講演された数多くの原稿の中から、歴代の秘書達が「大学」「地域」「人々」の3つのテーマに絞り、取り纏めたものである。この10年間には、国立大学の法人化という歴史的大改革が行われ、他の国立大学同様、弘前大学にとってもまさに「激動期」であった。法人化により、大学には自主・自立が求められることとなった。これにより、競争と評価の時代に突入することとなるが、そのような中で、弘前大学のリーダーとして、日々奮闘されていた様子をうかがい知ることができる貴重な記録となっている。この中には、自身の幼少期・少年期の実経験や科学者としての視点から講演されているものもあり、バラエティに富んだ内容となっていることも興味深い。遠藤先生が、学内外、老若男女を問わず送り続けたメッセージを、本書から感じ取っていただければ幸いである。