出版社コメント情報
西日本でカニと言えば、タラバではなくズワイガニ!昭和30 年代まで、都市部でカニと言えば、カニ缶だった。ミソも美味しいズワイを都市部でも食べることができるようになるまでの物語。都市部の人たちがカニを食べ始めたのは、そんなに古い話ではない。昭和初期にはまだ、カレイの網にたまたまかかったカニを地元の人は食し、残りは肥料として使われていた。 そんなカニが、価値を持ち始めるのは1960 年代。かに道楽を立ち上げた今井芳雄が、冷蔵技術を開発し、都市部に送ることができ、年中食べることができるようになってから。そこからカニは都市の人に愛される、そして晴れ晴れしい食べ物になっていったのだ。本書は、そんなカニ食の歴史とカニを愛した人たちの記録です。