出版社コメント情報
すべての子どもたちの幸せを願ったとき、保母たちが歩みだした道は? 地域に根ざした保育所づくりに向けて、ユニークでダイナミックな実践にとりくんでいる四人の保母が悲喜こもごものドラマを語り合う。この時代に保母として生きる喜びを実感させてくれる感動の記録! 「『わしら、保育所の子どもらの喜ぶ顔がみたいき、ババと二人で消毒もせんと、虫も手で一つひとつ取って、このイチゴを作ってきた。それが一年間の生きがいやった。町長さん、おまさんはわしらのそういう生きがいもつぶしてしまうがよ!』――高知のじんざん保育所民間委託反対の運動のクライマックス、最後の対町交渉の場で白紙撤回を決定づけた、おじいさんの言葉です。広範な住民の参加でとりくまれたこの白紙撤回の運動は、はからずも、保育所がそこを利用する父母や子どもたちにとってだけでなく、地域住民の暮らしにとってなくてはならないものとして位置付きはじめていることを象徴的に示したエピソードでした。」(本文より)