いま最高に新しい女――マノン。
胸にチクリと痛む、いとおしい女が生まれた。
春映画「サード」で日本の数々の映画賞にも輝き「もう頬づえはつかない」「四季・奈津子」「ラブ・レター」「ザ・レイプ」「湾岸道路」等、"女性の自立"をテーマに数々作品を作り続けた東陽一監督の最高傑作と言われる「マノン」。しかし、東宝東和配給で1981年公開後は、インデペンデント作品であったため上映が限られファンの間では、東監督の唯一幻の作品とされていた。
出演者は、自由奔放に生きるヒロイン"みつこ"に鳥丸せつこ、そのやくざな兄に映画初出演のビートたけし。恋人にはこの映画でブルーリボン助演男優賞を初受賞した津川雅彦、そして当時21歳の佐藤浩市。最高のキャストが時代の風を巻き起こす。今回、東監督と川上皓市カメラマンの監修のもと、ほぼ公開当時のフィルムに近い色合いを再現したディジタルハイビジョンのマスター版を作成した。
ーあらすじー
劇団の研究生のみつこ(烏丸せつこ)は、いつも恋の匂いがただよう---
バニーガールの店で働くみつこは、サラ金を経営する滝沢(津川雅彦)と出会い一夜をともにする。
みつこには、しのぶ(ビートたけし)というヤクザな兄がいる。しのぶは滝沢との関係を知り金づるに狙いだす。
滝沢は松本へ急死した友人の葬儀へ向かう。そこにみつこも同行する。葬儀の間一人残されたみつこは深夜の街へ。そして、工事現場でバイトをする青年、至(佐藤浩市)と知り合いデパートの屋上で一夜を過ごす。 みつこに魅かれ至は同じ特急で東京に出てくる。 ある日、みつこの友人曳子(伊佐山ひろ子)からみつこは「マノンよ。マノン・レスコー」と聞かされる‥・。
あてもなく夜の街に彷徨い歩く至はスーパーのレジから金を持ち逃げし、滝沢の会社に駆け込んだ。滝沢は無鉄砲な至に、奇妙な親しみを感じるのだった。‥・
(c)MONTAGE inc. 2013
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